2016夏の大会を展望する⑨Dパート～自由ケ丘,東海,久商,大牟田の4強

　Ｄパートは、北部で自由ケ丘と東海大福岡、南部で久留米商と大牟田の一騎打ちの様相を呈しています。

　４月の福岡中央地区大会で優勝しながらシードから漏れた東海大福岡が、どのパートに入るか注目されていましたが、北部屈指の層の厚さを誇る自由ケ丘のパートに入ったことで、県大会争いが一気に激化しました。自由ケ丘は秋春ともベスト８。前チームから大黒柱として活躍している岩田投手のほか、今年に入って大型右腕・湯浅、制球力のある岡本（＝写真）、１４０キロ超の直球が魅力の柳原など、複数の実力ある投手が台頭してきました。打線も天野、塚本が中心に各打者とも速い打球を飛ばしますが、チーム内のレギュラー争いが激化しており、春ベスト８入りのメンバーからさらに底上げされそうです。
　東海大福岡は昨夏準優勝メンバーのうち、大平、大庭の両投手のほか、野手でも奥田、吉田、清水などが残ります。秋は初戦で今夏シードの門司学園をコールドで下しましたが、不祥事のため出場辞退。春も初戦で青豊に敗れましたが、福岡中央地区大会で復活の優勝を遂げました。春敗れた青豊にきっちり雪辱したほか、育徳館、飯塚など力のあるチームを破っての優勝だけに高く評価できます。総合力では自由ケ丘が上だと見ますが、ミスなどが出ると東海大福岡には一気にたたみかけてくる力があります。
　それ以外の６校は、少し「２強」とは離された感がありますが、八幡中央、新宮、鞍手竜徳などがパート決勝進出をかけて、争うことになりそうです。

　南部はシードの久留米商が、初戦でいきなり大牟田と対戦、事実上の「パート決勝」といってよさそうです。久留米商は秋春ともいいところなく初戦で敗れましたが、筑後地区大会で優勝して何とかシード権を確保しました。主砲・古川を核とした打線は破壊力はありそうですが、投手陣をどこまで整えてくるかがカギとなりそうです。大牟田は昨夏メンバーの山田、釘崎、大塚らが打線を牽引します。春はパート決勝で福工大城東に１－３と惜敗しましたが、実績は久留米商に勝るとも劣りません。打ち合いが予想されるだけに、エース・平川投手がどこまで久留米商打線を抑えるかが試合の行方を左右しそうです。
　こちらも北部同様、「２強」とその他のチームとの実力差がやや開いているようですが、秋に久留米商を破り、春も筑陽学園に１点差で惜敗した香椎がパート決勝進出の最有力候補。左腕・伊藤（＝写真）、右腕・大古場ら投手陣が相手に的を絞らせない投球ができれば、秋の再現もありそうです。

Tweet

Pocket