好投手の多さに比べると、野手については全体的に小粒な印象です。今夏の甲子園で3本塁打を放った九州国際大付の山本、同じく昨年の九州国際大付の中軸でドラフト指名された古澤、清水といったクラスの打者は、観戦した中ではなかなか目に留まらなかった、というのが正直なところです。好打者の発掘が来春の観戦テーマとなりそうです。

◆濱地真澄(福岡大大濠・2年)巧打力A/長打力A/機動力C打者・濱地2
 右の強打者として真っ先に思い浮かぶのも、この選手。夏の大会3回戦では九産大九州・岩田投手から本塁打を含む3打数3安打。中軸を担うようになった秋季大会でも4回戦(福工大城東戦)で4打数4安打、5回戦(筑紫台戦)で3打数2安打1本塁打4打点、準々決勝(自由ヶ丘戦)でも2打数2安打1打点…。準決勝の九産大九産では梅野投手の前に無安打に抑えられましたが、外野に大きな当たりを2本飛ばしています。そして梅野投手が最速149キロを出したのが打者・濱地の時でした。軽く合わせるだけのように見えて飛距離が出せるセンスは、天性のものを感じます。

◆梅野雄吾(九産大九産・2年)巧打力A/長打力B/機動力C打者・梅野
 長打力は濱地選手ほどではありませんが、梅野投手も素晴らしい打撃センスの持ち主。腰の入ったスイングで、センター方向を中心に鋭い当たりを飛ばします。秋季大会の準決勝で濱地投手から唯一の得点となるタイムリーを放ちましたが、追い込まれながら厳しいスライダーについていきセンター前にはじき返しました。決勝の小倉戦でも4打数3安打でダメ押しのタイムリーを放つなど、中軸打者としての勝負強さも光ります。

◆中山竜秀(九州国際大付・2年)巧打力B/長打力B/機動力B
 前チームでは8番ライト、2年生唯一のレギュラーとして甲子園出場に貢献しました。派手さはありませんがコンパクトな打撃を見せ、犠打もキッチリと決めることができます。夏の大会準々決勝の朝倉戦0-3の9回無死一、二塁から左中間にタイムリー二塁打を放ち、大逆転劇につなげました。ここぞという場面で結果を残せる勝負強い打者です。新チームでは中軸としての活躍が期待されます。

◆土田天洋(小倉・2年)巧打力C/長打力B/機動力B小倉・土田
 前チームから4番に座っています。秋季大会決勝・九産大九産戦の9回、梅野投手の直球に押されながらも力負けせずにライトに大きな当たりを飛ばし(右直犠飛)、力のあるところを示しました。夏の大会は県大会3試合で無安打、秋季大会も県大会3試合で1安打と4番としてはやや物足りなさもありましたが、九州大会では先制の2点タイムリーを含む2安打を放ち面目躍如たる活躍を見せました。

◆合屋祐希(真颯館・2年)巧打力B/長打力B/機動力B
 1年時から不動の4番。中堅から左方向への強い打球を放ちます。今夏は初戦で星琳にコールド負けを喫しましたが、4打数3安打2打点と一人気を吐きました。この打者の前に走者を溜めることが、真颯館の一つの得点パターンとなりそうです。

◆東 怜央(福岡大大濠・1年)巧打力C/長打力A/機動力B大濠・東3
 1年生ながら夏の大会では6番ファーストでスタメン出場。新チームでは中軸に座ります。まだ粗削りな印象ですが体格に恵まれ、遠くに飛ばす力は十分。濱地、田中とクリーンアップを組み、福岡大大濠の得点源となっていますが、確実性が向上すればさらに同校の得点力は向上し、違った戦い方ができると思います。