秋季九州大会を展望する③~投手力高い樟南




2015九州大会_秋原本 福岡2位の小倉は初戦で鹿児島3位の樟南と対戦します。

 樟南は言わずと知れた鹿児島の名門。1994年には夏の甲子園大会準優勝を果たすなど鹿児島実、鹿児島商との「鹿児島3強」の一角として、長らく鹿児島の高校野球界を牽引してきました。ここ10年ほどは神村学園をはじめとする新勢力の台頭にあって、かつてほどの圧倒ぶりはなくなっていますが、それでも2009年、2013年には夏の甲子園に出場、九州大会も今春に続く出場となるなど力のあるところを見せています。
 今年の樟南は投手力のチームといえます。浜屋、畠中という2人の左腕と前川のバッテリーは前チームからの主力として活躍。特にこの秋は浜屋投手が急成長を見せており、秋の鹿児島大会ではほぼ一人で投げぬきました。ダイナミックなフォームから切れのある直球と変化球を投げ込み、準々決勝までの4試合で2完封、失点はわずか1点という安定感を誇ります。ボール球に手を出すようだと術中にはまることになりそうです。打線は4番・松下を中心に長打力もありますが、どちらかといえセンター中心にコンパクトにはじき返し、四球などを絡めて効率よく点を取るのが巧いチームのようです。
 試合は投手戦となりそうです。小倉は中野投手を中心にしっかりと守りを固めて、とにかく失点を最小限に抑えることが勝利への必須条件でしょう。福岡大会の準々決勝・祐誠戦(延長10回2-0)のようなしのぎ合いを制するのがひとつの理想形でしょうか。同じ左の好投手である九産大九州・岩田投手を打ち崩しているのも小倉にとっては強みと言えそうです。

樟南(2季連続46回目の九州大会出場。今夏は2回戦で敗退)
【秋の鹿児島大会成績】
◆2回戦 加治木工 3-0
<投>浜屋 <二>上栗

◆3回戦 甲  南 9-0(7回コールド)
<投>浜屋→畠中→松崎
<本>松下 <三>宮下,折尾,今田 <二>吉内
◆4回戦 鹿屋中央 2-1
<投>浜屋 <二>大澤
◆準々決勝 池 田 6-0
<投>浜屋→畠中 <本>河野 <三>前川
◆準決勝 鹿児島実 5-9
<投>浜屋→畠中 <二>今田,河野

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