両校の投手がピリッとせず、あわせて15四死球・21安打が飛び交う乱戦となったが、最後は東福岡が辛うじて逃げ切った。東福岡8-7春日
 1点を追う東福岡は5回裏二死から福原が死球、三野原が四球で出塁した後、久我がセンター右にはじき返して同点に追いつくと、さらに一、三塁から小串が右中間を破る三塁打を放って2点を加え6-4と逆転に成功。続く6回も前の回途中から登板した2番手・岡村を攻め、二死から永江が左前に落として出ると、続く浦田は一塁線を破る二塁打で二死二、三塁。ここで再登板した山本に福原は左飛と思われたが、レフトが落球して2者が還り8-4と突き放した。

 先手を取ったのも東福岡。初回先頭の三野原が右翼線二塁打で出た後、久我が送って一死三塁。小串は浅い左飛に倒れたが、西山が詰まりながらセカンドの後方に落として先制。3回には小串四球の後、西山はスリーバント失敗に倒れたが、青崎が右前打でつなぎ一死一、二塁。今村二ゴロで青崎が二塁封殺されたが、今村が盗塁を決めて二死二、三塁とし、永江が四球で歩いた後、浦東福岡・西山適時打田の一ゴロをファーストがはじいて(記録は安打)、打球がファールグラウンドを転々とする間に2人が生還してリードを広げた。
 春日も4回に反撃。4~6番が死球と2つの四球を選んで無死満塁とし、梁元は三飛に倒れたが、永渕が左中間を破る走者一掃の三塁打で同点。続く山本の二ゴロで永渕が本塁を突き、捕手の落球(失策)で逆転のホームを踏んだ。4-8とリードされた7回には一死から森川の四球と頼田の右翼線への安打で二、三塁(頼田は送球間に二塁へ)とし、藤田の左犠飛で1点を返した。8回もこの回から登板した江崎から梁元が四球で出ると、さらに3番手・中村圭から永渕が右翼線二塁打を放ち無死二、三塁とし、山本の二ゴロの間に梁元が生還。手塚の左前打で永渕も還って1点差まで追い上げた。その後、手塚は暴投で二塁に進み、二死後に盗塁を決めて同点の好機を作ったが、森川が三振に倒れてあと一歩及ばなかった。

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 東福岡の先発は左腕の浦田。やや線は細いが、スリークォーター気味の無理のないフォームから直球と変化球でコーナーを丹念に突き、序盤はまず東福岡・浦田まずの投球だった。特に右打者の内角を突く変化球が低めに決まると手こずりそう。ただ、さほど球威があるわけではなく、甘く入ると痛打を浴びる。3四死球と突如制球を乱した4回、永渕に浴びた同点三塁打は高く入ったところを捕えられた。5~6回は立ち直ったかに見えたが、7回も四球から得点を与えるなど制球に課題を残した。
 打線は1年生の三野原がいい1番打者に育ちそう。俊足巧打で長打力もある。久我も小技に長け、足も速い。この1・2番コンビは、前チームの日高・野原コンビを彷彿とさせ、相手にとっては脅威になりそう。3番・小串も左の好打者。ただ後述するように、8得点のうち4点は敵失もしくは敵失といっていいもの。9つの四死球を得たこともあって、猛打を振るったという印象はない。投打とも、まだ発展途上という印象を受けた。

 打撃では春日も互角以上にわたりあった。特に7~8回は四球からのチャンスではあったが、よくつないで得点に結びつけた。だが、投手を含めた守りに課題を残した。先発の山本は大きなフォームから投げ込むストレートの力はありそう。大きなカーブもある。だが制球が定まらない。体重が軸足から左足に移っていく時、少し軸足が折れすぎている気がする。そのため大きなフォームで始動しながら、途中から小さくなっているように感じる。
春日・山本
   守備面では失策は1だったが、厳しい見方をすれば4点は防げたように思う。何といっても痛かったのが6回裏、二死二、三塁での左飛を、レフトがグラブに打球を一度は納めながらの落球。捕球後、送球に移った時の落球かと思われ春日ナインはベンチに下がりかけたが、審判はフェアのゼスチュア。4人の審判が集まった後、ジャッジした三塁審判が場内説明する事態となったが、結論は「完全捕球とみなさず」痛恨の失策となった。結果だけを見ると、この2点がなければ春日が逆転勝ちしていたことになる。
 さらに3回二死満塁で、浦田は一塁線へのハーフライナー。これをファーストがグラブに一度は納めながら落球(ファール)。その直後、一塁強襲安打が出ただけに、惜しまれるプレーとなった。レフトの落球が出る直前の6回二死一塁で、浦田が一塁線を破る二塁打を放っているが、これも決して捕れない当たりではなかった。このうち一つでもアウトにしていれば、春日の勝利は十分あり得ただろう。僅差のゲームではやはり四球や失策などが結果を左右することを如実に示した試合でもあった。