【観戦記】八幡南1-0希望が丘(選手権大会準々決勝)

【試合経過】

八幡南・山本決勝打  八幡南の今井・山川、希望が丘の山村による投手戦となり、両校無得点のまま延長戦に入ったが、延長10回に八幡南が3安打を集めて勝ち越して粘る希望が丘を振り切った。

 延長10回、八幡南は一死から途中出場の6番・上野がセカンド後方に落ちるヒットで出塁。代打・吉元は一ゴロとなったが、エンドランがかかっており上野は二塁へ進塁。山川は投手足元を破る中前打を放って二死一、三塁とし、九番・山本が左前に決勝のタイムリーを放った。

 序盤から中盤にかけては、希望が丘が5盗塁を決めるなど機動力を使って得点機を作った。初回、先頭の森田が四球で出ると盗塁を決め、続く林も三遊間を破って無死一、三塁。一死後、林も盗塁し、山田も四球で歩いて一死満塁としたが、続く藤田が三ゴロ併殺に倒れて先制のチャンスを逃した。2回にも一死から四球で出た7番・藤崎が盗塁を決め一死二塁、4回にも二死から田上の二ゴロ失と藤崎の四球で一、二塁としたが、いずれも後続が凡退。5回には一死後、森田が中前打で出ると初球にこの日二つ目の盗塁に成功、続く林の遊ゴロで三塁を狙ったが二、三塁間に挟まれタッチアウト。一塁に残った林も二盗を決めたが川添が三振に倒れるなど、2回を除いて毎回得点圏に走者を送るが得点できなかった。

 八幡南も2回一死後、木寺が左前を放ち、レフトがボールの処理にもたつく間に二塁へ進んだが、後続が凡退。4回にも一死から木寺が左翼線に落ちる二塁打で出たが、続く吉田の投ゴロで飛び出しタッチアウト。チャンスを逃した。5回以降は走者を出せなかったが、先発の今井、7回途中から登板した左腕・山川が希望が丘に得点を許さず、久々に訪れた10回の得点機をものにして決着をつけた。

▼準々決勝(24日・小郡)
八幡南  000 000 000 1=1
希望が丘 000 000 000 0=0
(延長10回)

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 八幡南・今井、山川と、希望が丘・山村による投げ合いは本格的投手戦となった。9回まで八幡南が出した走者は2安打の木寺のほか希望が丘・山村死球の走者2人のみ。希望が丘は4安打のほか四死球で5人、敵失で1人の走者を出した分、押し気味に試合を進めたが、6回以降は両校とも二塁さえ踏めない展開。
 右のアンダーハンド・山村は右打者の外角低めに逃げるスライダーを武器に、両コーナーに球を散らして八幡南打線を翻弄した。アウトの半分近い13個が内野ゴロだったが、6つのゴロをさばいたショート・川添を中心に守りも堅い。延長10回に山川、山本に打たれた球は、いずれもやや高く入ったが、それまではほぼ完ぺきな投球を見せた。

 八幡南の先発・右腕の今井は、立ち上がり直球が高く抜け2四球。さらに1安打、2盗塁を許したが、ここを併殺でしのいだのが大きかった。2回以降はスライダーを中心に徐々にリズムを取り直し、7回途中で山川にマウンドを譲るまで許した安打は2本だったが、この今井を盛り立てたのがショートの廣澤だった。まず3回裏、川添の三遊間深いゴロをつかむと一塁へ強肩を披露。5回裏には先頭打者・合田のゴロは捕球直前にバウンドが変わったが素早く反応して捕球。さらに安打で出た森田が盗塁を決めた後、林のゴロで三塁にスタートを切った俊足・森田を見て落ち着いて三塁送球し、ピンチの芽を摘んだ。
八幡南・今井 7回二死から今井が四球を出したところでマウンドに上がった八幡南の山川は、安定感があった。カーブの制球もよく、右打者への内角直球もよく走っていた。そしてショート・廣澤の守備は終盤にも冴えわたった。
 9回の先頭打者・山田のゴロは三遊間を抜けようかという当たり。これをスライディングしながら逆シングルでつかむと、立ち上がりざま一塁へワンバウンド送球で間一髪アウト。9回裏の先頭打者をだっただけに、大きなプレーだった。さらに1点をリードした10回裏二死二塁八幡南・山川、ここでも三遊間深いところへゴロが飛ぶ。当たりが弱かったこともあり内野安打かと思われたが、打球をつかむと踏ん張る間もなく一塁へ送球。ボールはワンバウンド、ツーバウンド、スリーバウンドしながらファースト・吉元のもとへ…吉元も精一杯体を伸ばしてこれを待ち構える。最後は送球と打者走者の競走のような形となったが、間一髪アウト。ファインプレーで試合を締めくくった。
 廣澤は6つのゴロをさばいたが、うち4つは上記のような好プレー。1点勝負の試合展開だっただけに、その一つ一つのプレーの意味も大きかった。特別派手な動きをする選手ではないが打球に対する反応が早いため守備範囲が広く強肩。特にピンチでも落ち着いた捕球、送球ができるのは練習の積み重ねによる成果だろう。

 5つの盗塁を決められながら無得点に抑えた鉄壁の守備陣をバックにした八幡南。昨年の秋季大会では東筑を相手に0-0で延長15回を戦い抜いた。競り合いでもっとも強みを発揮するのは、4校の中ではこのチームかもしれない。







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