【観戦記】東海大五2-1飯塚(選手権大会準々決勝)

東海大五・千々谷逆転打【試合経過】
 再三の好機に得点できなかった東海大五が最後に飯塚の渡辺健史、代わった渡辺健太の両投手をとらえて逆転、田中投手の力投で競り合いを制した。

 1点を追う東海大五は8回、先頭の2番・吉田がストレートの四球で出塁。続く田村はフルカウントからショート左を破る左前打を放って続くと、松岡が送りバントを決めて一死二、三塁。ここで代わった飯塚・渡辺健太の初球が暴投となり同点。5番・林は投ゴロに倒れたが、千々谷がセカンドの右をしぶとく破って逆転した。東海大五は7回まで2回を除いて毎回安打で走者を出すものの飯塚の先発・渡辺健史の前に決定打を奪えなかった。3回二死二塁、4回一死一、二塁、6回二死一、二塁、7回一死二塁。このうち4回と6回の好機に凡退した千々谷が三度目の打席で結果を出した。

 先手をとったのは飯塚。5回飯塚・武上生還、6番・武上が左中間を破る二塁打で出ると、続く榎田が送って一死三塁。ここで前の打席の好機(二死一、二塁)で三振に倒れていた8番・日比生がセカンドの左をゴロでやぶるタイムリーを放って先制した。しかし飯塚も2回二死一、二塁、4回無死二塁、6回無死二塁と三度の得点機をものにできず、最後に逆転を許す結果となった。

▼準々決勝(24日・小郡)
飯  塚 000 010 000=1
東海大五 000 000 02x=2

 

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 東海大五・田中は5回戦の久留米商戦とは別人のような投球を見せた。5回戦ではボールが先行する苦しい投球で、四球の走者を二度ホームに返すなど9安打4失点。走者を出してからの間合いも長くなり、打線の援護もあって完投したもののピリッとしない東海大五・田中内容だった。
 だがこの日は、外角を中心に直球が低めにビシビシと決まった。球が見た目以上に伸びているのか、
飯塚の各打者は差し込まれることが多かった。変化球も徐々にコーナーに決まるようになり、回を追うごとに安定感が出てきた。バックも田中の好投に無失策で応えた。4回は一死二塁から渋田の左中間への当たりをレフト・田村がダイビングキャッチ、飛び出した二塁走者が戻れず併殺でピンチをしのいだ。

 飯塚の先発・渡辺健史も序盤からテンポよく投げ続けた。この日はフォームにもしっかりタメがあり、大きなカーブがポンポンと決まった。特に右打者の膝元に沈み込むように変化してくる球が有効で7回まで6つの三振を奪い、四球は一つ。東海大五は2回を除いて毎回短打を放つも、四球や長打は期待できない、そんな雰囲気だった。

 だが、この飯塚・渡辺健史まま1-0で決着かと思われた8回、この日3打席を完璧に打ち取っていた2番・吉田をストレートの四球で歩かせてしまう。田村にもスリーボールとなり、このあと田村は送りバントの構えから2球ストライクを見逃す。2つ目のストライクで送ってくるかと思ったが、フルカウントとなったことでこの試合の行方が決まった。一転、強攻に出た田村が叩き付けた一打はショート・三村の左を抜けていくヒットとなり、これで逆転の走者も出塁。犠打で一死二、三塁となったところで渡辺健史はマウンドを降りる。
 点差は1点。回は終盤。相手投手も好投している。数々の重圧を背に登板した2番手・渡辺健太の初球は肩に力が入ったか暴投となり、あっけなく同点。こうなると勢いは止まらない。千々谷の打球は一、二塁間の弱い当たりだったが、飛んだコースがよかった。必死に追うセカンド・前田のグラブの先をわずかに抜けていく。飯塚の9回の攻撃は三者凡退、10分前までリードしていた飯塚は一瞬にして敗者となった。

飯塚敗れてベンチ前

 飯塚は4回と6回の無死二塁で強攻し、無得点。4回は4番、6回は3番という打順だったこともあったが、確実に1点を取りに行くのであれば送る手もあった。ただこれまでの試合でも無死一塁の場面でさえ、強攻することが多かった。これが飯塚のスタイルともいえる。渡辺健史、健太という左右の好投手と強力打線を擁して3年ぶりの優勝を狙った飯塚だったが、準々決勝で姿を消した。

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