いよいよ九州大会の開幕が明日に迫りました。開幕試合には福岡県勢の先陣を切って八幡南と光陵が登場します。いずれも九州大会初出場の両校ですが、1回戦から登場する県3位(4位)校がセンバツ出場の目安とされるベスト4に進むには何が必要なのか、探ってみたいと思います。

 過去5年間で県3位校がベスト4に進んだケースは、2011年の別府青山(大分3位)、10年の創成館(長崎3位)があります。さらに過去15年までさかのぼると2005年の八重山商工(沖縄3位)の例がありました。まずは各校の戦いぶりを振り返ってみましょう。

【2011年 第129回九州地区高校野球大会(開催県=大分)】
◇1回戦(10月22日)
 別府青山 120 000 001=4 【投手】中村→安勇
 ルーテル 000 100 000=1 (ルーテル学院=熊本2位)
◇2回戦(10月23日)
 別府青山 310220003=11    【投手】中村→右田→安勇
 都城商  010100400=6   (都城商=宮崎1位)
◇準々決勝(10月24日)
 別府青山 100 002 000=3 【投手】中村→安勇→右田
 城  東 000 200 000=2 (福工大城東=福岡2位)

【2012年 第131回九州地区高校野球大会(開催県=長崎)】
◇1回戦(10月27日)
 神埼清明 000 000 000=0 (神埼清明=佐賀2位)
 創成館  000 120 00x=3 【投手】大野
◇2回戦(10月29日)
 創成館  000 100 000=1 【投手】大野
 鹿情報  000 000 000=0 (鹿児島情報=鹿児島1位)
◇準々決勝(10月30日)
 久留米商 000 000 0  =0 (久留米商=福岡1位)
 創成館  302 220 x  =9 【投手】大野

【2005年 第117回九州地区高校野球大会(開催県=沖縄)】
◇1回戦(10月29日)
 福大大濠 000 020 00 =2 (福大大濠=福岡2位)
 八商工  010 004 32 =10 【投手】金城長→仲里
◇2回戦(10月30日)
 ルーテル 100 001 001=3 (ルーテル学院=熊本1位)
 八商工  010 003 31x=8 【投手】仲里
◇準々決勝(10月31日)
 明 豊  102 000 000 000=2 (明豊=大分1位)
 八商工  000 100 002 001=3 【投手】金城長→大嶺

 基本的には準々決勝までは3日連続で試合がありますので、投手陣をいかにやりくりするかが最初の課題になります。
 別府青山は1回戦は2人、2回戦と準々決勝は3人の投手をつぎ込んでいます。同校の意図はともかく、3試合=27回を3人で分担することで一人当たりの疲労度を抑えることはできます。八重山商工も1回戦では金城~仲里とつないで勝利を納めると、2回戦は仲里投手が完投。金城投手は中1日置いて準々決勝で先発しています。ただ延長戦になったこの試合では3人目の投手・大嶺を投入しており、やはり3人の投手が登板しています。
 例外は大野投手が3連続完封した創成館ですが、この大会は雨による順延があったため、1回戦と2回戦の間が1日空いたことも大きかったと思います。
 また、県3位校による上記9試合のうち、8試合までが失点を3点以下に抑えていることも注目されます。投手陣の踏ん張りもさることながら、しっかり守って無駄な得点を与えないこともポイントになりそうです。複数の投手を起用して負担をできるだけ減らしながら3点以内に抑えて勝つ、というのがディフェンス面から見た「ベスト4への道」といったところでしょうか。

 攻撃面に目を移すと、別府青山と創成館は全試合で先に点を取っており、中でも別府青山は3試合とも初回に得点を挙げています。県大会3位(4位)ということは立場的には挑戦者ということが多いでしょうから、勢いが大切になるのかもしれません。例えリードを許しても、ディフェンス面での鉄則「3点以内に抑える」ことができていれば、十分逆転も可能です。別府青山は準々決勝で1-2の6回表に逆転。八重山商工は実に3試合とも先制点を許していますが、1回戦・2回戦は1-2の6回裏に逆転に成功。準々決勝は1-3で迎えた土壇場9回裏に同点に追いついて延長に持ち込みサヨナラ勝ち。決して大量点を取る必要はありませんが、接った試合をモノにできるタフさは必要かもしれません。

 他校よりも1試合多く戦う県3位校は、体力面での不利は否めませんが、勝つことで勢いがつくという側面もあります。大差で勝つことにこしたことはありませんが、まずは先制パンチを浴びせて勢いをつけ、複数の投手でつなぎながらしっかりと守り、じわじわとリードを広げる(あるいは逆転の機会をうかがう)というのが、3位チームの一つの戦い方になると思います。