【観戦記】東福岡11-0柏陵(秋季大会南部3回戦)




第135回九州地区高校野球福岡大会 南部3回戦 (2014年9月13日・土/桧原運動公園野球場)
TEAM  一 二 三 四 五 六 七 八 九 十  R  H E
東福岡               11    
柏 陵                0   

※この試合は先発メンバーの名前、特に柏陵の選手名が正確に分かりません。桧原運動公園野球場スコアボードには打席に入っている選手名だけ表示される場所があるのですが、この日は表示がありませんでした。また場内アナウンスもほとんど聞き取れなかったため分かる範囲内で選手名を記載しますが、誤りがありましたらご指摘いただけると助かります。

【試合経過】
 東福岡が柏陵のミスに付け込んでリードを奪い、終盤は連打で突き放して7回コールド勝ちした。
 2回表、一死満塁のチャンスを掴んだ東福岡は、9番・笹川のときに相手投手のワイルドピッチで先制。笹川も四球を選んで再び満塁とすると、1番・日高の中前打、野原の押し出し四球でさらに2点を追加。ここで柏陵の投手は吉村に代わったが、3番・大木の遊ゴロが失策を誘ってこの回4点を挙げた。3回、4回はいずれも無死から安打で出た走者を犠打で二塁に送ったが、後続が倒れて無得点に終わった。

 それでも5回一死から6番・樋口が遊ゴロ失で出塁すると二死後に盗塁を決め、8番・久我が四球で歩き二死一、二塁。続く笹川のセンター後方を襲う打球は、センターが打球から目を切って背走したももの、落下点を誤り(記録は二塁打?)二者が生還。続く日高が三遊間をきれいに割るタイムリーでこの回3点を追加した。6回は一死三塁の好機を生かすことができなかったが、7回一死後、四球で出た久我を一塁に置いて笹川が二塁右を破るヒット・エンド・ランを決め一、三塁。続く日高がこの日3打点目となる中犠飛を放ってまず1点。二盗を決めた笹川が、野原の二ゴロ失で生還し2点目。大木が左前打で続き二死一、二塁とした後、河野、山本も左前安打を放ってさらに2点を加え、勝負を決めた。

 柏陵は東福岡の先発・笹川のコーナーを突く直球とスライダーを打ちあぐんだ。3回に先頭の吉村が中前打で出塁し、犠打で二塁に進んだが後続が倒れ無得点。4回も先頭打者が敵失で出たが、続く4番・青沼との間で仕掛けたエンドランが空振りに終わり、二塁で刺されて好機を生かせなかった。5回以降は一人の走者も出せず完封を喫した。

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 東福岡の先発は背番号20の笹川。ゆったりとした始動からスリークォーター気味のフォームで直球とスライダーを駆使する。直球のスピードはそれほど速くは感じなかったが、右打者の外角低めにスライダーがよく制球され、三振はほとんどがこの球。コントロールが乱れる場面はほとんどなく、安定感を感じる。

東福岡・笹川投手

 東福岡打線は大きな当たりは少なかったが、コンパクトに振りぬいて単打を重ねた。4点のリードを奪った後も、3つの送りバントを確実に決めた。派手さはないもののきっちりとした攻撃をする印象で、この日は柏陵の失策や四球で走者をためたところでタイムリーが飛び出し、大量点につながった。トップバッターの左打者・日高は俊足巧打、センター方向に打ち返すシャープな打撃で3安打3打点3盗塁と目を引いた。

      【写真下=東福岡5回表二死一、二塁で笹川がセンターへの二塁打を放ち二者生還。投手・吉村】

東福岡・笹川適時打

【写真下=攻撃前に円陣を組み気勢を上げる東福岡ナイン/整然とした応援が繰り広げられた東福岡スタンド】

東福岡円陣

東福岡スタンド

 柏陵は2回途中で救援のマウンドに上がった吉村投手が、まずまずの好投を見せた。直球に縦のスライダーを交えての投球。2回は一死満塁から味方のエラーで1点を失ったが、その後は2者を抑えた。3回、4回も一死二塁のピンチをしのぐ。5回は味方のエラーで出塁を許すと二死一、二塁からセンターが打球を見失う二塁打によって2失点。守備陣に足を引っ張られる不運もあったが、全体的にはよく投げたと言うべきか。3回3分の2を投げて四球は1つと安定している。【写真下=柏陵の2番手・吉村投手】

柏陵・吉村投手

 守備陣は二遊間に失策が目立った。特に捕球後の送球に課題を残した。捕手・青沼も4つの盗塁を許しており、野手は全体的に素早く正確な送球を身に付けたいところだ。変化球の見極めも含めた打力の向上も図りたい。

柏陵円陣

 

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