【観戦記】八幡3-0宗像(秋季大会北部1回戦)




第135回九州地区高校野球福岡大会 北部1回戦 (2014年9月7日・日/光陵グリーンスタジアム)
  TEAM    1 2 3 4 5 6 7 8 9 10    R H E
八  幡            
宗  像   
         

【八  幡】打安点 【宗  像】打安点
⑥ 中村泰 310 ⑨8出 田 410
⑦ 山 本 521 ⑦ 広 渡 420
⑧ 松 尾 420 ⑧ 村 田 400
② 秋 好 400 ③ 大 塚 200
③  原  400 ⑥ 塩 屋 210
① 杉 本 400 ④ 松 田 300
⑨ 井 手 410 ⑧ 富 崎 200
④ 藤 尾 310 9 坂 田 000
⑤ 中村真 410 ② 吉 浦 300
① 中 島 200 ① 中 島 200
          1 古 賀 000
          1 平 松 100
振四犠盗残 3581  振四犠盗残  2740
91008     51203            
 ※公式記録とは異なる場合があります
 

【試合経過】
 宗像守備陣の乱れに乗じて得点した八幡が、杉本投手の力投で競り合いを制した。
 八幡は1回、宗像の先発・中島の立ち上がりを攻め、先頭の中村泰が左前打、2番・山本も右中間への安打を放ち無死一、三塁。続く松尾の左翼へのライナー性の当たりをノーバウンドで捕球しようとしたレフトが後逸し先制。なお無死二、三塁のチャンスが続いたが、ここは宗像・中島投手が三者連続三振に打ち取ってしのいだ。
 2回以降は、立ち直った中島投手を打ちあぐんでいた八幡だったが7回、先頭の井手が右前打で出塁。藤尾の投前バントは二塁封殺を狙った中島の送球が逸れ無死一、二塁。続く中村真の打球はセカンド正面へのゴロとなり、これを捕球した松田が三塁へ送球したが、三塁送球を想定していなかった(?)サードが送球に対応できず後逸する間に井手が生還してまず1点。さらに無死一、三塁から中村泰が四球で歩き満塁とすると、救援のマウンドにあがった宗像・古賀から山本が中前にしぶとく落としてこの回2点を追加した。
 宗像は2回、死球で出た大塚がワイルドピッチで二進。塩屋の犠打で一死三塁と同点の好機を得たが、松田のスクイズが外されて得点できなかった。以降は八幡の先発・杉本の前に走者を出せず、ようやく7回に出田が初安打となるセーフティバントを決めて出塁したが、続く広渡の一、二塁間の打球をよけきれず(守備妨害)、反撃のチャンスを逸した。8回にも先頭の塩屋が左前打、9回も二死から広渡がレフトへの二塁打を放ったが、スローカーブを効果的に使う杉本の前にあと一本が出ず、完封を許した。

————————————————————–

 八幡は背番号11の左腕・杉本投手が先発。緩いカーブと外角低めへの直球を織り交ぜながら打たせて取る投球を見せ、宗像打線を6回まで死球のみの無安打に抑えた。6回まで18のアウトのうち10個がフライによるもので、宗像の各打者は文字通り打たされている感じだった。2回一死三塁のピンチもスクイズを見事に外すなど、バッテリーの読みも冴えた。

八幡・杉本投手

【写真下=宗像2回一死三塁。松田のスクイズが外され三塁走者は三本間でタッチアウト】

宗像スクイズ失敗

 宗像は背番号1の中島投手が先発。初回はボールが先行し、ストライクを取りにいった球を痛打された。打者3人に投げたところで伝令が走り投球へのアドバイスがあったのか、そのあとは三者連続三振に抑えた。スナップが利くようになり球速も上がったように感じた。2回以降も球が走り、八幡の各打者の打球が詰まり始めた。カーブもあるが、直球主体の投球だった。

宗像・中島投手

 八幡打線では3番・松尾の鋭い当たりが目を引いた。初回はレフトを襲う低い弾道の打球(記録はレフトの失策)、3回はライトに流し、6回にはサードを強襲する安打を放った。タイムリーを含む2安打と気を吐いた2番・山本もしぶとい打撃が印象に残った。

【写真下=八幡7回一死満塁、山本が中前打を放って1点を追加する。投手・古賀】

八幡・山本中前打

 宗像は7回1点を失い一死満塁となったところで中島投手が降板、ワンポイントで登板した左腕の古賀を挟んで、3人目は平松がマウンドへ。打者9人を1安打に抑えた。カーブが効果的で三振もカーブで奪った。

宗像・平松投手

 そのほかでは、宗像のサード・村田の動きの良さが目についた。三塁前バントの素早い処理、高いバウンドへの思い切った突っ込み、三塁線への強いゴロへの対応など、いずれも素晴らしかった。この日の宗像守備陣には、記録上失策が3つあったが、中島投手を中心とした守りは堅い。来春にかけて得点力を上げることができれば、強豪相手にも十分戦えるチームになりそうだ。

 

 

 

Pocket
LINEで送る

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*